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PROJECT#01 セゾンクラッセ

日本人向けのスコアリングサービスを導入し、スマホネイティブの視点から、若年層の支持を獲得せよ。

2019年3月にリリースされたスマートフォンアプリ限定サービス「セゾンクラッセ」。
日本ではまだ珍しいスコアリングサービスを導入したこのアプリは、どのような経緯で誕生したのか。
当時、新卒入社したばかりの新人の視点から、プロジェクトのプロセスを追う。

PROFILE / MOE HIRAGA
平賀 萌
データビジネス部
2018年入社

利用額以外でスコアが上がる仕組みとは何か。スマホネイティブの視点が求められていた。

ITの専門知識はないものの、学生時代からデジタルマーケティングに興味を持っていた平賀はクレディセゾンに新卒入社。デジタルマーケティング部(現・データビジネス部)に配属となった。そしてわずか2ヵ月後の6月、社内横断型プロジェクトのメンバーに起用される。 社内では以前から、会員に提供する特典が課題視されてきた。「入会が10年前でも先月でも、提供される特典は一律。この事実に対してもっと公平性を保つべきではないか?という議論が行われてきたのです」。そこでまず、『スコアリングサービス』の立ち上げが決まった。スコアリングサービスとは、利用状況に応じてスコアを付与し、スコアに基づいた“クラス”によって異なった特典をプラスするサービスである。

「ただしスマホアプリで提供することを考えると、スマホアプリのメインユーザー層である若年層にもアピールする必要がありました。若年層はどうしてもカード利用額が低くなってしまうので、利用額以外の要素でスコアが上がる仕組みを実装し、サービスとして提供しよう。私が参加したのは、議論がそこまで進んだ頃です」。

平賀には、ITはもちろん、自社のビジネスの知識も十分に備わっているとは言えない。それは周囲もわかっていた。その代わり、ターゲットの若年層と同じスマホネイティブの視点を持っている。知識がないからこそ、実現できる・できないに捉われずにアイデアを発信できる。そこに平賀が起用された意味があった。あとは平賀自身が“自分にできること”を実行するだけだった。

日本人が好むスコアリングサービスについて、各部署の選抜メンバーが数ヵ月間、議論を重ねる。

サービスのリリースは翌年3月26日に決定し、残りは9ヵ月。一瞬たりともムダにできない日々が始まった。

プロジェクトは「タスクフォース」と「実務チーム」の二段構え。タスクフォースには、デジタルマーケティング部、新サービスの開発を専門とするアライアンス開発部、スコアの仕組みを考える信用企画部、会員の優待に詳しい加盟店企画部、広報部などから代表メンバーが参加した。「実務チームは、会員様が操作するデザイン面について検討する“サービス設計”と、既存のシステムとの連携を行う“システム設計”に分かれました。私は先輩と二人でサービス設計を担当しました」。

議論が白熱したのは「日本人が好むスコアリングサービスとは何か」についてだった。すでに海外では浸透しているスコアリングサービスだが、なかには個人情報が自動的に収集されてしまうサービスもある。プライバシーに敏感な日本人には、とても受け入れてもらえない。「海外の事例を見ながら、『この機能があればうれしい』『この機能は必要ないのでは』などの議論を重ねました」。

そして結論が出たのは8月。立ち上げから2ヵ月が経過していた。「日本人は、RPGや位置情報ゲームでキャラクターを育てることが好きですよね。そこで“ぺんとすくん”というキャラクターを立てました。ログイン後に“ぺんとすくん”とコミュニケーションをとると、利用額に関係なくスコアが上がる仕組みにしたのです」。

セゾンクラッセのスコアリングサービスの仕組み
POINT

アプリを楽しみながらクラスUPが可能なため、会員歴の浅い方やカード利用額の少ない若年層も特典を獲得しやすい仕組みに!

クレディセゾンの会員を1~6のクラスに振り分け
カードの利用額はもちろん、アプリのログインや、ぺんとすくんとコミュニケーションを取る等で加算されるポイントを貯めることでクラスUP
クラスUPごとに会員限定の特典を付与

振り落とされまいと食らいつく新人の発信に、周囲は耳を傾け、新しい視点を提供してくれた。

リリースまで残り半年で『セゾンクラッセ』の方向性が定まった。いよいよ平賀が所属する実務チームのパフォーマンスが問われる段階だ。

デジタルマーケティング、IT、カード決済の流れ…あらゆる点で知識が追いつかない平賀は、それでも流れに食らいついた。サービス設計はもちろん、システム設計のミーティングにも参加。わからない専門用語をメモし、あとで調べる。その他の項目はリストにまとめ、忙しく立ち回る先輩たちをつかまえて意見を伝え、わずかな時間で一気に不明な点をクリアにしていった。

「ありがたかったのは、皆さんが優しく答えてくれたことだけではありません。私の思考プロセスにも目を向けて、『ではこう考えたらどうかな』『逆にこの視点は必要だと思わない?どう?』と提案してくれたことです。その提案を受けて、私はさらに新しい意見を発信することができました」。

そして年内にはスマホのデザイン面が決定。年明けからは、スコアを算出するためのシステム設計などを詰めていった。外部の開発会社とともに、会員の属性やさまざまな使い方を想定し、テストケースを作っていったのだ。設計書は何度もバージョンアップされ、2月頃には異様な厚さになっていた。

そして3月中旬の1週間、その分厚い設計書を手に、最後の動作確認を行う“受け入れ試験”が始まる。不具合はここですべてつぶさなければならない。

『レジェンド・オブ・クレディセゾン』にノミネート。しかしこのサービスにはまだまだ成長の伸びシロがある。

「私たち実務チームは何ヵ月も画面を見続けているので、まっさらな目で見ることが難しくなっていました。そこでタスクフォースのメンバーや課内のほかのメンバーに、会員様の視点でチェックしてもらったのです」。一方で平賀たちは設計書と画面を照らし合わせ、約200件の不具合をピックアップ。リリース前に、絶対に直さなければならない箇所と、ほかのメンバーから指摘された不具合をまとめ、修正を依頼した。

そして3月26日、いよいよ『セゾンクラッセ』がリリースされた。エゴサーチをかけた平賀は、早速『セゾンクラッセ』の使い方をまとめてくれているユーザーサイトを発見。「インフォメーションセンターに確認したら、『セゾンクラッセ』に関する問い合わせが多かったそうです。反響が大きい証拠ですから、少し安心しました」。

その後『セゾンクラッセ』は、7月に行われた全社表彰式で、全社員が投票する『レジェンド・オブ・クレディセゾン』の最終3案件にノミネート。平賀はプロジェクトの一員としてプレゼンを行う機会にも恵まれた。タスクフォースが解散し、異動で実務チームのメンバーが刷新された今、平賀は『セゾンクラッセ』を熟知する唯一の社員として、運用実務と後輩の育成にあたっている。

「右も左もわからなかった私の質問に耳を傾け、意見を発信する機会を与えてくれたクレディセゾンという環境に、とても感謝しています。自分から『やりたい』と手を挙げればさまざまなことができる環境ということを、身をもって実感しました。このプロジェクトを経験することで、実はシステムにも興味がある自分に気づくこともできました。これからは『セゾンクラッセ』を、会員様一人ひとりのご興味やライフイベントをもとに、必要な情報をいち早く提供できる“パーソナライズされた”サービスに成長させていきたいと考えています」。