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PROJECT#01 ブランドプリペイドカード

既存の枠組みにとらわれずクライアントとともに世の中に必要なサービスを開発せよ。

2013年4月に発行を開始した「ココカラクラブカード」。
日本初のブランドプリペイドカードは、どのように誕生し、成長していったのか。
クレディセゾンとココカラファインが描く「未来への道筋」を追う。

PROFILE / MASASHI MIYAWAKI
宮脇 雅史
アライアンス開発部
2007年入社

クレディセゾンのリソースを
どのように活かすか。
それが新事業部のミッションだった。

セゾンカウンターでの業務や法人営業に携わってきた宮脇のもとに、異動の知らせが届いたのは入社5年目のこと。「2012年4月にアライアンス開発部が発足して、さまざまな商品のリリースに携わってきたメンバーたちに私が加わり、4名で立ちあがった新規部門でした。"世の中に必要なものを徹底的に考え、新たな収益の柱をつくる"というのがミッションです」。異動の知らせは宮脇にとって、一歩夢に近づいた瞬間だった。「クレディセゾンに入社した当初から、新商品の開発に携わりたいとずっと思っていました。でもそれまでは漠然とした夢だったので、実際にここに来てからは右往左往することが多かったです」。それから数ヵ月の間は、あらゆる業界や企業への地道なヒアリングとソリューション提案を行いながら、クレディセゾンの持つリソースの活かすべき道を探った。

転機が訪れたのは、ココカラファインとの出会いだった。複数のドラッグストアチェーンを統合したココカラファインは、子会社間のポイントカードの統合に頭を悩ませていた。「ただ統合するだけでは生き残れない」というココカラファインの担当者は、競合との差別化を念頭に、クレディセゾンに従来とは異なるソリューションを期待した。アライアンス開発部の挑戦が始まった。

前例はない。しかしビジョンはある――。
両者の熱意が共鳴した瞬間、日本初のサービスが誕生した。

ココカラファイン、そしてお客様にとって役立つものは何か?アライアンス開発部が提示したプランは、「ブランドプリペイドカード」だった。ブランドプリペイドカードとは、チャージをすれば国内外のVisa加盟店で利用できるプリペイドカードのこと。発行するココカラファイン以外へのVisa加盟店で利用できる汎用性があるうえに、誰にでも発行でき、入会と同時にチャージしご利用いただけるブランドプリペイドカードは、ココカラファインの会員戦略を抜本的に変える可能性を秘めていた。

しかし同時に、懸念事項もあった。国内の加盟店でも利用できるブランドプリペイドカードを日本で発行している事業者はまだなかった。市場ニーズを感じながらも、各社二の足を踏んでいたのが当時の状況であった。「前例がないというのは、実態が正確に掴みきれないということです。現金への信用度が高い日本でブランドプリペイドという仕組みが受け入れられるのか、チャージ額の足りていないカードをオフライン端末で決済してしまうリスクはないのか、お客様にどこまでメリットが伝わるのか…など、あげればキリがありませんが、実際に走り出さなければ見えないことがいくつもありました」。

どうやってこの壁を乗り越え、ココカラファインにも納得してもらえるか。宮脇が当時の上司に言われたことは、たったひとつだった。

「顔と顔を突き合わせて、ビジョンを共有しろ」。

宮脇たちは、ココカラファインと対面での打ち合わせを重ねた。こちらから一方的に情報や懸念事項を伝えるだけではない。ココカラファインの担当者が描くこの事業の未来の姿や、そこに懸ける思いが宮脇たちに伝わったのだった。「やりましょう」とココカラファインの担当者が言った瞬間。それは、両社の熱意が共鳴した瞬間だった。こうして日本初のブランドプリペイドカードが誕生した。

お客様と直接触れ合えるセゾンカウンターでの業務、支社での営業経験で磨いたクライアント対応や利用活性などのノウハウ。
現場に入り込める強さが、武器になった。

ししかしココカラクラブカードは、リリース時に多くのお客様にご入会いただけたものの、発行から1年経っても思うようにチャージ利用が進まなかった。実態としては、既存の子会社チェーンのポイントカードの切替対応が中心となり、ブランドプリペイドカードの魅力がお客様に伝わっていなかった。

宮脇は、セゾンカウンターでの業務、既存クライアントとのカード会員募集・利用活性などの営業を行ってきた経験から、サービスを提供する店舗との連携を考えた。「現場にいる店舗の人間が十分に腹落ちしていなければ、お客様にも魅力が伝わりません。ブランドプリペイドカードを使うことによる店舗側のメリットと、お客様側のメリットをしっかりと伝えるべく、現場に入り込んでいくことに決めました」。店舗をまわってヒアリングを続け、勉強会を開いた。クレディセゾンの強みである、小売企業様に寄り添ったキャンペーンのノウハウもふんだんに投入していった。

「地道な活動を続けていくうちに、段々と効果が出てきました。客単価やリピート率という結果が数字に表れると、店舗側から積極的なキャンペーン提案なども出てくるようになったんです」。企画側と現場が協力する体制ができあがり、結果としてチャージ利用額は5年で10倍に増加。ココカラクラブカードの会員数は現在では900万人に達している。

「カード会社がやるべきこと」に捉われない。
「クレディセゾンができること」を考えていく。

ココカラクラブカードの企画、開発、推進に携わった経験を活かし、宮脇はそのあとも長野県の生活関連総合企業アルピコホールディングスが発行している「ポイント&プリペイド・ピコカ」など、ブランドプリペイドカードのリリースに携わっている。

ブランドプリペイドカードの市場規模も大きくなり、アライアンス開発部の人員も増加した。それに伴い新たな課題も出てくる。ブランドプリペイドカードの現状を、発行枚数の増加を考えるだけでなく、プリペイド機能の仕組みを応用して、提携先企業の生産性や業務効率向上に貢献していくフェーズに入っていると宮脇は見る。「現在、当社の事例をモデルとして、同業他社も積極的にブランドプリペイドカードのサービス設計に取り組んでいます。こうした動きは喜ばしいことで、業界全体で協力しながら日本のキャッシュレス化を進めていきたいです。世の中をよりよくしていくために、私たちクレディセゾンができること。そのなかには、カード会社という枠組みから離れることも多くなるかもしれませんが、常に大きな視点を持ちながら、日々の課題を見つめ、解決していくことが重要だと思っています」。